
ザイラー・ワシーム
(インシア役)
Zaira Wasim
2000年10月23日 インド・スリナガル生まれ。
『ダンガル きっと、強くなる』(16)で映画デビューを果たし、ナショナルフィルム賞で助演女優賞を受賞。『シークレット・スーパースター』(17)でインドのアカデミー賞と言われるフィルムフェア賞で助演女優賞・審査員選出最優秀女優賞を受賞するなど注目の若手女優。
2018年、米Varietyが期待するアジアの次世代スターに贈られる「アップ・ネクスト・アワード」が第3回マカオ国際映画祭で発表され、5人のうちのひとりに選ばれた。

メヘル・ヴィジュ
(母親役)
Meher Vij
インドの女優。映画、テレビドラマで活躍。日本でも公開になった『バジュランギおじさんと、小さな迷子』(15)では、少女の母親役を好演。本作では娘の夢を応援する、心優しくも芯の強い母を演じ、高評価を得る。

アーミル・カーン
(製作/シャクティ・クマール役)
Aamir Khan
世界的に有名なインドの俳優兼プロデューサー兼監督。2013年タイム誌にて「世界で最も影響力のある100人」に選ばれ、「インドの良心」と呼ばれる。シャー・ルク・カーン 、サルマン・カーンと並ぶインドの「3大カーン」のひとり。アーミルは8歳で子役として映画に出演、1993年に脚本を書き始め、自ら製作・主演した『ラガーン』で2002年、米国アカデミー賞の外国語映画賞にノミネートされた。この年、唯一ノミネートされたアジア映画でもあった。アーミルは1度に1作品しか仕事を受けず、同時進行が多いボリウッドのスターとはやり方がかなり異なる。1作ごとに全力を尽くすため、どの作品も丁寧に作られ完成度の高いものになっている。最も知名度のある『きっと、うまくいく』(09)は、当時のインド映画の興行成績のトップを飾っただけでなく、全世界で最もヒットしたインド映画になった。同様に教育問題を扱った映画『PK ピーケイ』(14)では,独特の角度からインドの宗教の迷信が社会に及ぼす奇怪な現象にメスを入れて風刺的な意味を込め、再度インド映画の興行収入の記録を塗り替えた。次々にインド映画の世界的ヒットという奇跡を生みだし、自身の記録を塗り替えるだけでなく、インド映画フィルムフェア賞(Filmfare Awards)では最優秀主演男優賞に18回ノミネートされ4回受賞、第4回目は『ダンガル きっと、つよくなる』での受賞であった。
2010年,アーミルはインド国民の最高栄誉である、パドマ・ブーシャン(Padma Bhushan)勲章を受賞。2011年にはユニセフの国内大使に任命された。2012年、テレビ番組「真実のみが勝つ(Satyamev jayate)」の司会を務めた。一つのテーマ、事象の当事者と現場で対談する形式の番組で、貧困問題や性暴力と教育、違法堕胎される女児の問題、不当医療、カースト制度の闇が引き起こす社会的不平等の問題などを取りあげ、5億人を超える人々が視聴した。アーミル・カーンは俳優だけに留まらず、社会的な活動にも心血を注ぎ、実際に自分で行動して実践する。それゆえに「国民的スター俳優」から、名実共にふさわしい「インドの良心」と呼ばれるようになった。
COMMENT
母は言う、運命は変えられないの。
娘は言う、夢を見るのは人間の本能だよ。
ブルカを着たまだあどけない少女が、
夢があるから生きていけるという擦り切れる程この世界が乱用してきた言葉を、
懸命に、全身で叫んでいる。
どうしようもない理由で夢破れた、
夢を捨てた先人達の分まで。
3回泣けると聞いて観に行きました。
5回泣けました。
この映画を観ればきっと、
ちっぽけなことが愉快でたまらなくなる。
池松壮亮さん(俳優)